スイッチ:SMでの意味と楽しみ方

スイッチとは、ドミナントとサブミッシブの両方の役割を楽しみ、気分や相手、シーンに応じて行き来する人のことです。1回のプレイの中で入れ替わる人もいれば、ある相手にはドム、別の相手にはサブという人もいます。日本でいう「SにもMにもなれる」人のイメージに近いでしょう。スイッチであることは優柔不断ではありません。心から楽しめるふたつの面を持っている、ということです。

「スイッチ」という言葉は、ドムにもサブにもきれいに収まらない人を表す必要があったBDSMコミュニティから生まれました。かつてスイッチは「まだ自分がわかっていない人」のように扱われることもありましたが、今ではそれ自体がひとつのアイデンティティとして広く認められています。少し驚きとともにスイッチだと気づく人も多いものです。最初は自分は片方だと確信していたのに、もう片方にも、ときには同じくらい興奮すると気づくのです。

スイッチの魅力は、その幅にあります。リードするときは集中と、誰かを導く喜びがあり、従うときは安堵と、身を委ねる心地よさがあります。片方の経験がもう片方を上達させる、と語るスイッチは多くいます。服従することでいいドムがどう感じられるかを学び、リードすることでサブが何を必要としているかを学ぶのです。ふだんは片方に寄っていてたまに入れ替わる人もいれば、本当にバランスがとれていて、その日の欲求に素直に従う人もいます。

ひとりのとき、スイッチは空想が週ごとに変わることに気づきがちです。ある日は主導権を握りたく、次の日は指示されたい。パートナーとなら、夜ごとに交代するなど計画的に入れ替えることも、どちらかが勝つまでのじゃれ合いの主導権争いのように自然に入れ替わることもあります。スイッチ同士なら、役割の逆転、リベンジマッチ、交代制で遊べるので、関係がいつまでも新鮮に保たれます。

よくある誤解は、スイッチは半分ドムで半分サブ、どちらも中途半端だ、というもの。実際には、両方の役割に長けたスイッチがたくさんいます。スイッチであるにはパートナーがふたり必要、毎回役割を入れ替えなければならない、というのも思い込みです。ひとりのパートナーと数か月単位で役割を交代するスイッチもいれば、関係ごとにひとつの役割を貫くスイッチもいます。満たすべきノルマも、証明すべきことも何もありません。

こんな人は当てはまるかも

  • 空想が、主導権を握る側と握られる側のあいだを行き来する
  • 同じ日のうちに、リードしたい気持ちと従いたい気持ちの両方を感じることがある
  • ある相手にはドム、別の相手にはサブだったことがある
  • 主導権争いや役割の逆転は、混乱するというより楽しそう
  • どちらの側を演じていても、もう片方が気になってくる

楽しみ方

  1. 1交代制にしましょう。夜ごとに交代すると決めるか、セッションの最初にコインを投げてどちらがリードするかを決めます。
  2. 2役割逆転のプレイを試してみて。ふたりとも楽しめたプレイを役割を入れ替えてもう一度やり、感想を比べましょう。
  3. 3それぞれの側をひとりで探ってみるのも手です。導かれたいときはガイド付き音声セッション、リードしたいときは自分が流れを決めるライブカム。
  4. 4先に相手を押さえ込んだほうが主導権を握る、という主導権争いで遊びましょう。限界とセーフワードは事前にはっきり決めておきます。
  5. 5どの役割のときも同じセーフワードと確認の習慣を保ち、入れ替わりで合意があいまいにならないようにしましょう。

安全と合意

スイッチのプレイは、今どちらの役割なのかを全員がわかっているときにいちばんうまくいきます。特に新しい相手とは、声に出して確認しましょう。限界は役割ごとに別々に話し合ってください。受けるのが好きなことと、与えるのが平気なことは、必ずしも同じではありません。セーフワードはどちらの役割でもひとつにまとめ、両方の側にアフターケアの時間をとりましょう。スイッチは、リードした側でも受けた側でも、気分が落ちることがあります。

相性のいいタイプ

スイッチはほぼ誰とでも相性がいいタイプです。ドミナント、サブミッシブ、そして何よりも、役割を行ったり来たりできるほかのスイッチ。主導権争いを仕掛けるのが好きなブラットも、楽しい相手になります。

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よくある質問

自分がスイッチかどうか、どうすればわかる?

リードするのも従うのも楽しめるなら、たとえ偏りがあっても、おそらくスイッチの傾向があります。ふだんは片方に寄っていて、たまにもう片方を楽しむスイッチも多くいます。最低限の比率はありません。両方の側に興奮するなら、スイッチという言葉が当てはまります。

スイッチは、ドムやサブより本気度が低い?

いいえ。スイッチであることは好みであって、本気度が足りないわけではありません。スイッチは、サブの役割では深く献身的に、ドムの役割では自信たっぷりになれます。ただ両方が好きなだけです。

スイッチ同士で付き合える?

もちろんです。むしろ相性がいいことが多い組み合わせです。スイッチ同士なら交代でリードしたり、主導権ゲームを考えたり、両方の側を理解し合ったりできます。大切なのは、プレイごとにどちらがリードするかを決めておくこと。あるいは、それを決めること自体を楽しみの一部にすることです。